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映画「男たちの大和」見てきた

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中村獅堂演じる機銃の内田。小説の方を読んでても思ったけども、良くも悪くも、この内田は「男たちの大和」の印象を決定付ける。キャスティング聞いた時点で、かなりのはまり役であると思った。

昨晩深夜12時の回に見に出て、まあクリスマスということもあるのかもしれないが、「マジで深夜?」と思うくらい入っていた。
総合評価 ☆☆☆★★   


以下反転ネタバレ。
私はマジで超重要なことをバラすんで、見る気のある人は止めたほうが良いです。



行く前は「自分のために作られたような映画だ」と気負いこんでいったんだけど、残念ながら実際はそーでもなかった。ただ、2時間潰す価値はあったかと。


   
良い所。
金かかってるし、ストーリーもありえない妄想話してるわけじゃないんで、納得行きました。海戦シーンのド迫力。大和の圧倒的な存在感!!コーエーなんてメじゃないぜっ!
泣いてる人いたし、私も何回か目が潤んだ。ちなみに、涙腺は緩いほうで、WEBマンガレベルでも潤む時は潤みます。

悪い所。
これはポイントポイントなんで列挙します。つまり総体的に良かったってことです。
1、「大和」を作ってるシーンが無い。(最大のショックでした)
2、シーンの「繋ぎ」が素人目に見ても、明らかにぎこちない。
3、内田が山本五十六からもらった短剣、かなり重要扱いしてるのに、五十六から貰ったシーンが無い。
4、爆発ぶっ飛びでおんなじポーズで飛んでるスタント、三回くらいいたような…?
5、反町演じる飯炊き・森脇が死ぬシーン、「男たちの大和」物語のテーマを最も如実に表現してるシーンだと思ってたんだけど…これはちょっとな、という感じ。シーンがあっただけでも良かったとするべきか。
6、「大和」が極秘裏に建造された秘密戦艦だった、という点はおおかた無視している。

3と6は入れたら3時間超えるから、削ったのは理解できます。


物語は現代から。鈴木京香演じる内田の養子が、仲代達也演じる元大和乗組員・機銃の神尾(亀尾?)をたずね、戦艦大和の沈没点へ行くという話から始まる。そこから若き日の神尾がオーバラップしてきて、大和の話へ入る。

小説作者の辺見じゅんが女性だったから、この辺のシーンはそこの取材を被せて来てるんだと思いながらも、この序盤シーンそのものがかったるい。戦争興味ない世代代表の少年が出ていて、仲代達也と「老人と海」っぽいけど、正直どーでも良かったし、流れとしては「タイタニック」をなぞる感じしたのはどーかな。

マルメンライト的にものすごく残念だったのが、この「戦艦大和」を作ってるシーンは完全に無かった、ということ。小説版にはちゃんとあったわけよ。そこ飛ばすかー。小説では、太平洋戦争開戦前、ドックのある呉市の市長が、海軍憲兵隊に突如逮捕される、というショッキングで陰謀めいた、終わりの始まりを意識させるスタートを見せ、のめりこませてくれました。前代未聞のフネを作るには、前代未聞の工場がいるのだ。

私が「大砲を作るマンガ」を描いてるんで、今その点にものすごく興味があって。まあだからこそやってるんだよな、と妙に思ったりしました。映画はいろんな層へ向けてるんだな、と思い、軽い喪失感を味わう。

少年兵たちのメロドラマの部分が王道そのもので、臭さも感じるけども、そこで泣く人がいたんだから、逆に良かったのかもしれない。王道の中には、なかなか切り口鋭いものも滑り込ませていたと思う。最後の上陸の際、神尾の母が死んでた、とか。


反町隆史は良かったと思う。っていうか、厳しい厳しい戦艦の生活の中で、甘いものとかサンドイッチとか横流しできる食料係の班長っていう役、おいしいなー。「大和」のコックは史実でも本当に腕が良かったらしい。ホント、ワンピのサンジじゃないけど、フネの性格を決めてしまう程のものらしい。

問題は、彼が死ぬシーン。
別の将校の死に様を、森脇に置き換えてる。
これなんだけども、とにかくラスト「大和」が魚雷受けて傾き、徐々に沈没していく中で「総員退避」の命令が出る。大勢が投げ出されて、駆逐艦に救助されるシーン。

ここで森脇が、死にかけの神尾を助けて、自分のロープを持たせる。他の人も助けまくる。(他を助けるシーンは無かったが)「死ぬな、生きろ」と言う。

で、その後。助けられるだけ助けた森脇は、「大和」の方へ向って泳いでいく。

この描写はちゃんとある。あるんだけども泳いでいく森脇があるだけで尺短いし、後付けの説明も無い。小説読んでない大勢は、「きっと森脇は他の遭難者を助けに行ったんだ」と思っちゃいますよ。違うんだー!あいつは、助けた人に「生きろ」と言ったくせに、自分は「大和」と一緒に死のうとした。

私にとってはここ重要なんですよ。森脇に助けられた人、その他戦争で戦い、生き残った人たちが感じ続けた「喪失感」。特攻と言う「死に場所」を与えられ、命を捨てる覚悟もした。なのに生き残ってしまった。それが誤りだったのか、正しかったのか…。「死に場」を奪われ、「生き場」を与えられてしまった。その双方の価値を確かめたい。そこが「男たちの大和」のはずなんだがな…。
…てなワケですが、中村獅堂の怪演もあって、満足殿高い映画です。

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