雑記

親愛なる○○に捧げる

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『米欧回覧実記1~5』

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私の絵って鉛筆の線が範囲指定取れないもんだから、カラーは全部ペンタブでなぞる、要は手塗りと同じなんですよね。一回でベタって塗れたらさぞや楽なんだろうな。

書評です。
明治時代の官僚に久米邦武というひとがいて、岩倉使節団の一員、咸臨丸でアメリカ~ヨーロッパ回ってきた人の旅行記です。岩倉具視、大久保利通や木戸孝允と一緒に回って、世界の実力見て仰天し、帰ってきたら西郷隆盛らが「征韓論」で盛り上がってたんで大慌てで止めた、というヤツなんですけどね。

カタカナ文で読みにくい本だけど、アームストロング社やクルップ社の記述があったんで、2巻と3巻だけ買いました。ハマりました。全部買おうと思います!

熱い官僚にね、感情移入しちゃうんですよ。この時代の人たちって、省益優先とか出世争いとか邪心持たずに、とにかく生まれたばかりの国家・日本を起動させようと四苦八苦するんです。徳川幕府が結んでしまった「不平等条約」をどうにかして撤廃させたいんですね。北海道や対馬を租借地にされたくないんですよ。そのために海外を回り、とにかくサルマネでかまわん、良いところを全てを吸収して、一等国の仲間入りをするんだ!この大慌てで開化していく日本を見て、韓国や清・中国は笑うわけですよ。プライドないのか、和服脱いで、洋服着て、そんなに米欧が怖いか、認められたいか。

それでも歯を食いしばって頑張った。頑張ったから、日清戦争に勝ち、日露戦争にも勝った。私も変な方向に走ってしまわぬよう気をつけましたが、この明治人たちの必死さ、健気さ見習うところ「大」でして、その辺は「坂の上の雲」に詳しいです。

さてさてこの『米欧回覧実記』、西洋かぶれというのは情けないことかもしれませんが、とにかく筆者久米邦武がロンドン・パリをめぐり、いちいち「うわ~すごい、うわ~すごい」と感心してる様がとにかく可愛いんですよ。邪心無いから。でも一方で、その栄華がどうやって出来たかを一生懸命冷静に観察しようとしてるんです。

「英の全国は、黄金花を結び、百貨林をなして、貴賎上下、ことごとく皆昇平鼓腹せん。それ然り、そもそも安楽は困苦の結びし果実にて、富貴は勉強の開きし花なり。英国の富庶世界に冠たるは、その人民の営業力が他に超過せるによる。これをもって言えば、英国に住するもの、一国も怠惰するをえず。かつて聞くスペイン人は、終日眠るを業とす。また曰く、英人の足は地に止まることなく、ゆえにスペイン人も昼寝を少なくすれば。勤勉と人の称するに足るべし。」


当時世界最強の国は「日の沈まぬ帝国」イギリスでした。
でもその帝国は勤勉だから出来たんだ、この勤勉さは持って帰ろう、そう思ったんでしょうね。この思いそのものは、怠惰な私も共感してやまないところではあります。
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